ご挨拶

新会長就任にあたり

会長 仲谷達也

「和して事にあたる」

一般社団法人大阪泌尿器科臨床医会 会長 仲谷達也

令和2年5月9日の本医会社員総会において新たに選任された理事による新理事会で、一般社団法人大阪泌尿器科臨床医会の第7代会長就任を決議されました仲谷達也です。私事ながら、おかげさまでこの春に大阪市立大学を無事定年となり、4月からは和泉市の社会医療法人生長会府中病院で勤務することとなりましたことをご報告申し上げます。

本医会は1977年3月26日に発足し、43年余の歴史を有する全国屈指の泌尿器科地方医会です。このような永い歴史と、日本泌尿器科学会医療賞受賞を始めとした輝かしい実績を誇る大阪泌尿器科臨床医会の会長を拝命し、身の引き締まる思いです。私の尊敬する先代奥山明彦先生を筆頭に、綺羅星の如き泌尿器科学会重鎮が名前を連ねる歴代会長とは比べるべくもなく、浅学非才の私ではありますが、幸いにも有能な多くの幹事の先生方に囲まれ、皆様方のお力をお借りして、少しでも多くの社会貢献を果たしてゆきたいと存じます。

考えてみますと、本医会の業務は多岐にわたり、会誌の編集発行、学術集会の企画・開催、研究奨励・表彰、市民啓発等々枚挙に暇がありません。この遂行に当たり、心がけたいモットーが冒頭の「和して事にあたる」です。今般のコロナ禍でも大阪府は優れた自治・自制能力でいち早く終息を達成いたしました。このことからも明らかなように我々には長年に渡って培われた自治の精神が宿っており、その根幹は「調和」にあると思います。医会運営においては会員の調和を最重視し、大阪府下の泌尿器科医がより良く交流できる機会を増やすことに努めてまいりたいと思います。私は常日頃より、大学や府県の垣根を超えての調和なくして、泌尿器科医の高度な社会貢献はなし得ないと考えております。何かと困難な社会状況にある今こそ、我々の叡智を結集して「かしこい関西・おとなの大阪」を、医会活動を通じて全国に発信しようではありませんか。

1980年に発行されました本医会会報第1号の巻頭で、大阪泌尿器科臨床医会初代会長田村峯雄先生は、「医療は患者のためのものであって、学派学閥のためのものではないし、臨床医学は生涯教育によって、日毎に充実進歩しなければならない。ここに地域に根をおろした専門家集団としての臨床医会の意義がある。」と述べられています。泌尿器科臨床医学・臨床医療の進歩のために、会員の皆様方の今までと変わらぬお力添えをお願い申し上げる次第です。

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